【役者稼業】



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ハリウッドでよく言われる言葉に「Right time, right place, and right people」というのがあります。これは成功の秘訣として語られるんですが、直訳すると「正しい時、正しい場所、正しい人」。なんのこっちゃ?ですが、意訳すると正しい時に正しい場所にいるということは「運」、偶然ですね。正しい人は良い「人脈」、コネクションを持つこと。つまり、成功の秘訣は「運と人脈」。これは納得できます。

実はハリウッドで役者稼業を始めることになりました。これがまさに偶然、「運」の出発。コトの発端は、一昨年撮った短編「復讐剣 血塗れ狼」にちょい役で俺自身が出演したことでした(ギャラや食事を提供しなきゃいけない人間を少しでも減らさなきゃいけない低予算の製作では、僕自身が出演することでコスト削減を図ることがあります)。それを見た友人のアメリカ人俳優が「俺のエージェントに紹介したい」と言ってくれて。これが「人脈」。ま、何事も経験とハリウッドの事務所に行ったわけです。なにも期待せずに。そしたらあれよあれよという間に契約書にサインすることになって、本業の映画監督としてはエージェントがまだゲットできない身分なのに、俳優としてエージェントができてしまったのです。で、去年の年末からCMを中心にオーディションに行くことに・・・。【写真2】クリックで拡大

今年始め、7回目のオーディションでボーダフォンのCMにキャストされて、俳優としての初仕事。これが大規模でびっくり。俺が演出した作品の規模の100倍はあったね。俺がコーディネートした作品でもここまで大きいのはなかったなぁ・・・。俺の俳優デビューが今までのセット経験で最大だったというこれまた皮肉な展開。

【写真3】クリックで拡大写真を見ていただければその雰囲気がちょっとつかめると思うのですが、照明機材のトラックが3台、カメラトラック2台、美術トラック1台、ケータリングトラック1台、プロダクショントラック1台、衣装トラック1台、そしてスターワゴン1台!スターワゴンは役者の控え室トレーラー。なんと、俺の控え室もあったのです!名前付きで!名前付きの控え室はニッポン放送以来の出来事で嬉しかったです。あのときは藤井ちゃんと連名だったけど、今回はソロ(笑)。

俺の役は温泉に浸かってるだけ(爆)。熱くてふやけたけど気持ちよかったー。わずか3時間の撮影でアメリカ俳優協会設定の1日分のギャラをもらって終了。

残念ながら、このCMはイタリアのボーダフォン用のCMなのでアメリカ本土でのオンエアーは無しなんですが、俺のヒーロー、クリント・イーストウッド先生のようにイタリアでブレイクしてハリウッドに凱旋じゃ!なんて、温泉でのぼせた頭【写真4】クリックで拡大で夢想しつつ家に帰りました。

ということで、まさに「運と人脈」で俳優デビューしてしまったわけですが、ハリウッドでがんばってる役者さんたちで、エージェントと契約できない人もたくさんいるわけです。たとえば大学で演劇を専攻して大学院まで出た真剣な役者でも。ホントは俺みたいな人がデビューなんてしちゃおかしいと俺自身が思います。でも、ハリウッドは、エンタメ業界は、往々にしてこんな世界なんですね。「運と人脈」。恐ろしいような素晴らしいような・・・。早く監督業でも「運と人脈」に恵まれたい!



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