【親知らず】


親知らずを抜きました。英語で言うとWisdom Teeth。親が知らなかったり、英知の歯だったりと大げさな名前が日米で付いていますが、なんのことはないただの「不必要な歯」。

数年前、左下の親知らずが歯茎を突き破って頭を出したときから「こりゃいかんなー」と思ってた。騙し騙しここまで来たんだけど、ついに手術の決意。短編も終わったし、制作費集めが本格化する前に1週間のバケーションと思えばいいや、なんて軽い気持ちでスケジュールをクリアにして紹介された病院へ行ったのが先週の月曜日。

全身麻酔か局部麻酔かのチョイスを聞かれて「おお、これは手術なんだ」と改めて怖気づく。

もちろん全身麻酔でしょう。これは。局部麻酔でやった親友の正三君は「歯を抜かれるとき自分の体ごと浮き上がるかと思いましたよ!」ってトラウマストーリーを語ってたもんな。

手術室に入り、麻酔を打たれ、アッという間もなく昏睡。気が付いたら家のベッドで頬っぺたを氷で冷やされた俺がいた。

そっからが地獄!1週間の!

ヘビー級のボクサーに両アゴを思いっきりパンチされたような鈍痛。特に右のヤツは奥深かったらしく頬まで切られてて、ホントに喧嘩で殴られて口の中切れた状態。こりゃあ、バケーションなんてとんでもねぇ。大喧嘩して殴られて入院中って感じじゃねえかぁ!

食い物がつらい。体は健康だから食欲はある。たとえば焼肉だったり、とんかつだったり、喰いたいわけ。でも、口の中が大喧嘩後状態なので食える物は病人食。お粥とか、スープとか・・・。豆腐はうめえなーとか、水羊羹は美味しいねってすっかり老け込みました。

あ、そうそう。俺の親知らず、下にしかなかったのね。上の2本は存在しなかった。生えても来なかったし、レントゲンでも写らない。医者曰く、「あー、君は進化してるねー。親知らず4本のうち2本無いから。」だって。そーか。それって進化なのか。必要じゃないモノを持っていないってのは。じゃあこの後100年後とか200年後の人類は親知らずを持ってないんだろうね。いいなそれ。でもそのかわりに足の小指とかが手術で切らなきゃいけなくなってたりしてね。「うわー、俺、足の小指、生えてきちゃったよ!」「あらら。じゃあ手術して切らなきゃね。保険がきかないから大変だわ!」なんて事になるのか!?

今日でちょうど術後1週間。まだ痛い。

※ お知らせ。今回のコラムから更新が月2回、毎月1日と15日になりました。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
 



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