【嫌な渡世だな】


残念に思ってることがある。3月7日に行なった完成披露試写会でのこと。

役者の友達がいた。この人は俺の試写会当日行なわれるLAマラソンに出るから来れないという話だった。LAマラソンは有名だし、この人が走るっているのは、彼の人生の中で大きな出来事なわけで、たとえば何年かかけて体を作ってたりするんだろうなと俺は思い、逆に、走る彼の応援に行けない俺が申し訳ないなと考えていたぐらいだった。

試写会が終わって数日後、彼とばったり近所のビデオ屋で会った。マラソンどうでした?の問いに「あ、アレ出なかったんだよね」の答え。聞いてみればマラソンには出ずにオートバイのコンベンションに行ったという話。友人に誘われて、掘り出し物を探しに・・・。

ちょっと待て、だよね。この人が出てる自主映画の、真夜中の上映会に俺は自分の映画編集中でクソ忙しい時期にもかかわらず、時間作って行ったんだよ。しかもこの会、VHSでの上映にもかかわらず入場料5ドルをチャージする始末。その上、高い駐車場代も自腹だ。金の事で腹立てるほど小さい人間じゃないけど、そんなことまでして役者としてのこの人を俺は応援させてもらってたわけよ。で、今度は俺の番になったとき彼からのサポートは、無し。信じられなかったな。

試写会で残念だったといえばもうひとつ。

俺が招待した人がいた。この人、上映30分ぐらい前に電話をかけてきて「フリーウェイどこで降りたらいいでしたっけ?」というわけ。もう劇場にいた俺は早くから来てくれているゲストやクルーに挨拶するのが忙しく、その人に道順を教える暇なんか無いし、大体その人がどこに住んでるかもちゃんと知らないんだから道順が教えられるわけでもない。それ以前の問題として招待されてる上映会の上映30分前に、ふつうそんな電話を主催者にするかな。俺らはメール等で招待状を送り、試写会場となる劇場の住所など明確に知らせていたはずなのに。なので、俺は「ごめんなさい。道順は分かりませんが、劇場はXXXストリートとXXXストリートの交差点にありますよ。お待ちしてます。」と電話を切った。

で、結局その人は案の定、試写会に来なかった。

あの電話について今でも考えることがある。あれって来ないつもりだったんだけど何も言わないで行かないのも変なので一応行こうとしたよっていう言い訳の電話だったのか、それとも本当に上映30分前に道順を電話で聞いてきたんだけど、俺が明確に答えられなかったから来れなかったのか。

どっちにしても失礼な話だよな。その人からは電話でもメールでも、その後一言も無いんだから。

義理人情って日本人特有の古来からのバリューだと思ってた。でも近頃それって違うかなと思う。アメリカ人で、ほんの裾の触れ合うような付き合いの人たちがちゃんと時間作って試写会に来てくれたりするんだよね。さっと現れてさっとお礼を言って帰っていく。粋なんだよな。最近のアメリカ人は。日本人、負けてる。ぞ。

なんだか愚痴のようなコラムになってしまったけど、俺は人とのつながりを大事にしたい。でも最近それが片思いのようになることが多いから、嫌な渡世だな、って市っつあんのようにつぶやく俺がいるってこと。ま、人間関係は自分という人間の鏡でもあるんだから、片思いにならないように、俺っていう人間をもっと磨かなきゃいけねえな。
ね、イ■マさん、ア■コさん。
 



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