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音響編集が始まりました!いよいよここまで来ました!映画は画50%、音50%だと思っている僕にとってはとても重要なプロセスです。ここでセリフがよく聞こえるようにイコライザーをかけたり、音楽とセリフのバランスを作ったり、銃の音・殴る音・殴られる音のような特殊音響効果を入れたり、音声の収録に入ってしまった雑音を排除したり、なんてことが行なわれます。
ハリウッドのど真ん中にあるサウンドスタジオでこの作業をやってるんですが、ここでプロとアマの違いをつくづく感じます。「プロは時間に追われ、アマは追われない」ということを。というのは、このスタジオ、1時間$100で借りています。正規の料金は1時間$250なのですが、低予算映画なんだー!助けてくれー!と頼み込んで、夜と週末に作業をするという条件で奇跡の1時間$100が実現しました。それにしてもプレッシャー。1日6時間作業したら$600ですからね。時間を気にしながら能率良くテキパキと進めていかなくてはいかんわけです。
この「時間を気にしながら能率良くテキパキと」というコンセプトが「プロは時間に追われ、アマは追われない」につながります。プロが集まる映画制作はそれこそ1時間いくら、1分いくらの世界。「えー、ここどうしようかぁ?」「あれを試してみよぉーかぁ?」なんて優柔不断は絶対に御法度。現場に入る前に、これとこれをやると決めて入らないと大変なことになるのです。アマチュアや学生の映画制作にこのプレッシャーはないのです。試行錯誤しながら学ぶのがアマや学生の現場ですからね。
撮影の時もこのプレッシャーがありました。今回の撮影ではアメリカ俳優協会所属のプロの役者さんをキャストしたので彼らのギャラはそれこそ時間刻み。1日12時間の撮影を超えるとその時点からギャラが1時間に1.5倍になるんです。なので、なんとしてもその日の予定シーンを12時間以内に撮らなくてはいけません。しかも撮影開始から6時間で「ハードブレイク」(だいたいこれを食事休憩に使う)という休みを1時間以上取らなくてはいかんのです。これを取らないとここでもギャラが1.5倍になる。なので、撮影6時間に達する1時間ぐらい前からプロデューサーや助監督が僕の耳元に来て「あと1時間でバラしてください」とか「あと30分です」とか「あと10分です」とかカウントダウンをしやがる。この時間制限のプレッシャーと戦いながら撮影を能率良く進め、しかも自分のやりたいことを曲げずにやり遂げるというのがプロの技量なわけですよ。
そんなことを思いながら、夜中にモニターをにらみ、スピーカーに耳をくっつけ、時計を気にしている僕がハリウッドのど真ん中で音響編集をしています。 |