七人の侍


完全無欠、非の打ち所が無い、完璧・・・。そんなモノってありますか?あんまりないですよね。僕にとって、そんな映画が1本だけあります。「七人の侍」。1954年に作られた黒澤明監督の作品です。年末に大スクリーンで見る機会に恵まれました。2003年で49歳のこの作品は、異国の地で、日曜日の夜の上映で、3時間を越える長尺モノで、しかも巷はクリスマス前で大忙しなのに劇場の9割方を埋めました。観客のほとんどはアメリカ人。(この国の人たち、ホントに映画を愛してます。頭が下がります。)この光景、日本人で、しかも映画を志す僕にとっては感動せずにおられないものでありました。(上映前からすでに瞳がうるうるしちゃってるボンクラ野郎がいたよ。俺だよ。)映画が始まります。ネガから新しく起こされたという35mmのプリントはとてもきれい。新しく現代の感覚で翻訳がなされた英語字幕は的確でアメリカ人の観客達の心をつかんでいきます。物語が進み、さあいよいよ戦いか!?というところで休憩が入ります。「先が見たい!」「これからどうなるんだ!」「どのサムライが好き?」なんて声が観客から聞こえます。

この上映で始めて「七人の侍」を見る人が結構いたようでした。上映再開。僕もみんなと一緒にワクワクしながら劇場の暗闇に身を委ねます。興奮の渦に巻き込まれ、あっという間に映画が終わりました。完璧に完成された映画に圧倒された拍手が劇場を満たします。すごい。この映画は本当に何度見てもすごい。もう何十回もこの映画を見てますが、改めて気付いたのは七人の侍はもとより、農民たちを含む主要キャラクター全員の深みがものすごいということです。きっと一人一人のキャラクターで映画が1本作れてしまうほどキャラが立っています。だから何回見ても新鮮なんでしょう。見るたびに違うキャラクターに感情移入できますから。うーん、もっとこの映画について書きたいような、でも言葉で表せるようなことは無いような・・・。とにかく、まだこの映画に触れたことのない方々。皆さんは幸せです。これから映画の最高傑作を初体験できるという至極の時が待っているのですから。




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